こんにちは、院長のたかのです。近年SNSの発展でストレッチなどのセルフケアの情報が簡単に手に入るようになりましたね。便利な一方で大衆向けの内容では、症状に適さない内容もあり、人によっては良かれと思ったセルフケアが、かえって症状を悪化させてしまう場合も見受けられます。前回は腰痛の優しいストレッチをお話しましたので、本日は危険なストレッチについてお話をさせていただきますね。
12月に入り、朝晩の冷え込みがぐっと厳しくなってきましたね。
患者さんの中でも「なんとなく腰が重い」「朝、起き上がる時に腰
そんな時に多くの方が思い浮かべるセルフケアが「ストレッチ」。
ところが、この「ちょっとしたストレッチ」が、実は腰痛を悪化さ
今回は、痛みが出ている時にやってはいけないストレッチ、その理
☑原因とメカニズム
ストレッチには「動的ストレッチ」「静的ストレッチ」など、いく
たとえば運動前に行うストレッチは筋肉を温め、反応性を高める「
では、腰に痛みを感じている人がストレッチをするのはどうなので
多くの方は「ストレッチでコリをほぐして、筋肉をやわらかくすれ
腰痛の中には「筋筋膜性腰痛」と呼ばれる、筋肉や筋膜の炎症・損
痛みがある状態とは、筋肉や周囲の組織に炎症反応が起きているサ
特に動画サイトなどで紹介されている“誰でもできる簡単ストレッ
自分の腰痛の状態がはっきり分かっていない段階での自己流ストレ
☑生活習慣・ストレッチ法
ここからは代表的な腰痛タイプごとに、「やってはいけない危険な
1. 腰椎椎間板ヘルニア疑い
→ 前屈ストレッチ(立ち前屈・トゥタッチなど)はNG
理由:ヘルニア部分が後方に押し出されて悪化するリスクがありま
2.椎間関節症疑い
→ 体をねじる動きは注意!
理由:関節を圧迫し、炎症を助長する恐れがあります。
3.腰部脊柱管狭窄症疑い
→ 腰を反らすコブラポーズは避けましょう。
理由:神経の通り道がさらに狭くなり、しびれや痛みが増す場合が
4.坐骨神経痛疑い
→ お尻(梨状筋)を強く伸ばすストレッチは危険。
理由:神経がすでに炎症を起こしている場合、余計な刺激になりま
5.腰痛全般
→ 痛みを感じる範囲まで無理に静的ストレッチをしたり、反動をつけ
は控えましょう。
理由:筋繊維や神経、関節をさらに傷めるリスクがあり、防御反応
基本的に「痛みが出ている間」はストレッチには向いていません。
• 症状が落ち着いているとき
• 痛みはないが可動域を広げたいとき
• スポーツパフォーマンスを向上させたいとき
• コリ感やハリ程度で痛みがないとき
今まさに痛みがある方は、患部に熱感や腫れが無い限りは、ストレッチよりもまず「温める」ことを
特に湯船にゆっくり浸かり、深部まで温めて血流を良くすることが
☑まとめ
ストレッチ=「体に良いこと」と思われがちですが、痛みが出てい
腰痛の原因は人によって違い、症状ごとに“危険な動き”が存在し
もし現在腰痛が継続している場合は、自己流ケアに頼らず、専門家
長引く腰痛や違和感を感じる方は、ぜひ早めにご来院ください。
