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足首の痛み:スポーツ中のねんざ

スポーツ中の足首の「グキッ!」は足関節捻挫(ねんざ)のサインです
運動中に足首を内側や外側にひねってしまうこと、ありますよね?これが足首の捻挫です。
足首の関節を支える靭帯という組織が、無理な力が加わることで部分的に切れたり、伸びたりしてしまうことで起こります。まるで、洋服の繊維がピッとほつれてしまうようなイメージです。特に、ジャンプの着地や急な方向転換、ボールを踏んでしまうなど、予測できない動きの中で起こりやすいのが特徴です。捻った瞬間、「グキッ!」という音を感じたり、時には激しい痛みで動けなくなったりすることがあります。
もし捻挫してしまったら?応急処置の基本「RICE」を覚えましょう
もし足首を捻ってしまったら、できるだけ早く適切な応急処置を行うことが大切です。悪化を防ぎ、早期回復につながります。覚えていただきたいのは「RICE(ライス)」という4つの処置です。
・ Rest(安静):無理に動かさず、楽な姿勢で安静にしましょう。
・Ice(冷却):氷嚢などで患部を冷やしましょう。血管を収縮させ、腫れや痛みを抑える効果があります。冷やしすぎには注意し、15~20分冷やしたら一度休憩しましょう。
・Compression(圧迫):伸縮性のある包帯などで、腫れている部分を優しく圧迫しましょう。ただし、締めすぎには注意してください。
・Elevation(挙上):座布団やクッションなどで足を心臓より高い位置に上げましょう。腫れを引かせる効果があります。
自己判断は危険!早期受診しないと…
「少し痛いだけだから」「湿布を貼っておけば治るだろう」と自己判断で放置してしまうのは危険です。靭帯の損傷度合いによっては、適切な治療を行わないと、痛みが長引いたり、足首が不安定になったりする可能性があります。
例えば、靭帯が部分的あるいは完全に切れてしまっている場合、そのまま放置すると、将来的に何度も捻挫を繰り返してしまう「慢性足関節不安定症」やいわゆる「ねんざグセ」につながることがあります。また、骨折を伴っている可能性も否定できません。上記のような後遺症にならないためにも、靭帯が切れている場合、数日~2週間程度は固定をする必要があり、当院ではプライトンシーネというキャスト材を使用して固定し、超音波、低周波、手技療法など靭帯の回復を促す治療をすぐ開始します。また、重症度に合わせたスポーツ復帰スケジュールを的確にアドバイスします。
当院ではあなたの足首の状態を詳しく調べることができます
超音波観察機器を用いることで、靭帯や関節の状態をリアルタイムに詳しく評価することができます。レントゲンでは分かりにくい靭帯の損傷や腫れの程度、関節内の状態などを確認し、正確な患部の観察に基づいた適切な治療法をご提案いたします。
「たかが捻挫」と軽く考えずに、もしスポーツ中に足首を捻ってしまったら、自己判断せずにできるだけ早く当院にご相談ください。急なケガは受付時間外でも対応します。早期の適切な治療が、あなたのスポーツ復帰への近道です。