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花粉症と腹式呼吸について

アーモンド接骨院の髙野です

 

せっかく温かくなってきてマスク装着も緩和されてきたところに、

水を差しまくるこの季節がやってきました。

 

「花粉症」です。

 

私も20歳頃から発症して、もう10年以上この時期つらい思いをしています。

 

そもそも花粉症はなぜなるのか?

完全に治療できるのか?

どのようにすれば緩和できるのか?

 

今回、花粉症について調べて分かったことをブログに書いてみました。

 

 

調べた内容の結論から言うと

「人体のアレルギー」のメカニズムが複雑で、完璧には分かっていない。

  ゆえに花粉症の根本的な治療はまだ確立されていない。

  です...(残念ながら)

 

 

この場合やはりお薬を使う対処療法が一番の対抗手段になりますが、

その他の手段としてどの文献にも推奨されているのが

免疫機能の向上または正常化

 です。(まだ科学的データに乏しいものもありますが)

 

 

その他に、これはこれから出産、子育てが始まる方に限定されますが、

⇒なるべく乳幼児期は(0~3歳)多少汚いものでもいろんな物に触れさせる事

 です。※花粉症だけでなくアレルギー全般に強くなる可能性あり

 

 

そもそもなぜ花粉症を発症するのか

そのキーワードになるのが

①コップ理論

②シーソー理論

③衛生仮説です。

 

 

では一つずつ解説、紹介していきますね。

 

 

なぜ花粉症になるの?

→①コップ理論

アレルギーのない人でも花粉などのアレルゲンを浴び続けていると、コップやバケツの水があふれるように身体の許容量を超えてアレルギー症状が出てくる。

 

という説です。

 

 

 

でもこれは今花粉症の根本治療として期待されている「舌下(ぜっか)免疫療法」というスギ花粉の成分を精製したエキスを毎日なめて、花粉に対する過度なアレルギー反応をさせなくする治療法が存在して効果も実証されつつあります。このコップ理論が正しかった場合、さらにコップに水を注ぐ行為になるため矛盾しています。

それと近年子供に花粉症が増えていることとも矛盾しているため、従来言われてきたこのコップ理論は疑問視されています。

 

 

なぜ花粉症になるの?

→②シーソー理論

⇒花粉の飛散量やストレスが増して、身体の抵抗力を上回るとシーソーが大きく傾き、シーソーの下の風船が爆発して花粉症を発症する。

ゆえに免疫バランスさえ保たれていれば、適切にシーソーが保たれる。

 

という説です。

また、細かい免疫種類によってもこのシーソー理論で解説している内容がありました。

 

身体の中に「細菌・ウイルス担当の免疫」と「アレルギー担当の免疫」があり、普段はバランスが保たれている

花粉が体内に多くなると「アレルギー担当の免疫」の負担が増え、くしゃみや咳、目のかゆみなど花粉症の症状が出てきてしまう

という考え方です。

 

 

ここ最近言われているシーソー理論の細かい免疫系の話に関しては

1989年にイギリスのStrachan博士がアレルギーの子どもを対象とした疫学調査をもとに提唱した
下記の「衛生仮説」に似ています。


なぜ花粉症になるの?

→③衛生仮説

⇒乳幼児期に多くの微生物やバクテリアに触れる機会が多いほどTh1(細菌・ウイルス担当)の免疫が発達する。

そうなるとTh2(アレルギー担当)の免疫発達とバランスがとれる。

 

よって乳幼児が自然環境の中でさまざまな感染症にかかることで
正常な免疫機能の発達が助けられアレルギーリスクが低下する
という説です。


つまりこの理論から言えば0~3歳時までの乳幼児期はなるべくいろんなものに触れさせた方がアレルギー発症はしづらいということですね。(多少汚いものでも...)

 

出産や発育環境が年々衛生的な状態(きれいすぎる)になっていることが要因かもしれませんね。

最近では小学校低学年の子供でも花粉症となり低年齢化していることからこの理論は納得できます。

 

これまでの内容だと①乳幼児期にたくさんの物に触ること(免疫機能発達)②舌下免疫療法(根本治療に近い?)③従来からの内服・目薬・点鼻薬などの対処療法

以上の3つが対策となりますが

 

 

もう私は①が手遅れなので、現在③薬による対処療法のみしかできていません...

※写真は使用しているマイ花粉対策薬

 

 

 

まだまだ科学データには乏しく治療法としては確立されていませんが、

冒頭に述べた免疫機能の向上、正常化作用として注目されているのが「腸」です。

 

なぜ腸が注目されているかというと

腸に存在する腸内細菌が、免疫機能に大きな影響を与えているからです。

 

腸は栄養の消化吸収の役割だけでなく、常に多くの細菌やウイルスなど外来異物と戦って処理しています。

 

つまり腸は生体防御の最前線でありヒト最大の免疫組織と言われています。

腸内には1000種類以上およそ100兆個もの腸内細菌が存在するため腸管免疫に影響を与えています。

とくに腸内細菌の善玉菌は免疫刺激健康維持老化防止などへ影響し、

代表的なものではビフィズス菌や乳酸菌で、ヨーグルトなどに含まれて広く知られています。

 

長くなりましたが薬での対処療法以外でできる花粉症対策としては

 

腸内細菌(善玉菌)刺激or取り込み

⇒免疫力up、免疫機能正常化

⇒シーソー理論のバランス正常化

⇒花粉症の症状緩和

 

 

という流れです。

善玉菌の種類はすごい種類が多く各メーカーから花粉症に良いとされているヨーグルトなどが出されていますので興味のある方は検索してみてください。

 

ちなみに私は患者さんの実体験からLG21ヨーグルトをおすすめされたので試しています。

 

※まだ花粉症に対する効果は検証中です

 

あとは私は専門が運動器(筋肉、骨)ですので免疫機能(腸)に良い影響を与えられる運動はずばり

「腹式呼吸」です。

 

ただの呼吸?と思われるかもしれませんが

 

しっかり運動として意識した腹式呼吸は結構きついです。

 

◇やり方

 

①仰向けで膝を立てる姿勢

 

②両手を下腹部(腸)に当てる

 

③鼻から息を吸って両手を持ち上げるように

 お腹を膨らませて、一瞬止める

※この時胸は一切動かないのが理想

 

 

 

④ストローを吹くように口をすぼめて

 口先から小さく勢いよく息を吐きながら

 お腹をへこませ手が沈んでいく

※この際20秒かけて長く息を吐く

※お腹で腰側を押し、腰でベッド下に押すように

 

この①~④を10回~20回1セットとして

1日3~4セット行なうのがが望ましいです。

 

 

呼吸によって下腹部を大きく動かすと腸が刺激され腸内細菌の動きも活発になります。

 

 

 

 ちなみにこれは腹部のインナーマッスルトレーニングですのでインナーマッスル(腹横筋)が締まることで

コルセットをするように腰椎を支えることができるため腰痛予防にもつながります。

 

花粉症対策として腸の免疫機能を刺激するためにぜひこの「腹式呼吸」を実施してみてください。

 

 

詳しい指導ご希望の方はぜひご来院ください。